Mechabellum メカベラム レビュー・紹介

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単純に見えて奥が深い

大小のロボットが入り乱れ、ミサイルや機関砲が派手に飛び交う戦場の光景とは裏腹に、心理戦が行われる。

ゲームはラウンド制で各ラウンドは【ユニット配置】⇒【戦闘(自動)】⇒【どちらかのユニットが壊滅】⇒【残ったユニットの配置コストが相手へのダメージ】⇒【ユニット配置(前ゲームで破壊されたユニットも全て復活)】となり、どちらかの体力がなくなるまで繰り返す。
前ゲームまでに配置されたユニットは全て復活する(配置転換はできない)
・各ラウンドに配備できるのは2部隊まで
上記のルールにより、先のターンの戦況や相手のユニットを見て次に相手がどのユニットを出してくるかの心理戦が行われる。
実際の試合経過を見てもらうと分かりやすいので、下記で試合経過と説明を記載する。

実際の試合の流れ

最初にランダムに表示される4人のエキスパートから選択をする。それぞれ、特有の効果と異なる初期ユニット編成を持つ。ユニットは数が多い前衛ユニット「クローラー」と高火力のミサイル攻撃ユニットの「ストームコーラー」の編成。

ラウンド1

初期部隊に加えて、各ラウンドに追加可能な2部隊の枠を使用して「クローラー」を追加。

部隊を配置したら戦闘開始。相手は狙撃ユニット「マークスマン」と軽戦車「マスタング」の編成。「マスタング」はこちらの数主体の前衛には優位だが、追加投入した分、こちらの前衛が数で勝り、数の差で勝利。次のラウンドから相手がどう動いてくるかの読み合いが始まる。

ラウンド2

こちらの数に対抗するために範囲攻撃型のユニットを追加してくると予想。であれば相手の追加した範囲ユニットを「ストームコーラー」のミサイルで吹き飛ばしてやろう・・・ということで「ストームコーラー」を追加。
読み通り相手は範囲攻撃型の中量級ユニット「スコーピオン」を投入。だが、同時に設置型のセントリーミサイルも配備されており、ラウンド開始と同時にこちらの「ストームコーラー」2部隊が壊滅。
しかし、相手はセントリーミサイルにコストを割いたため、戦闘ユニットが不足。またもこちらの数の暴力に呑まれる。

ラウンド3

ラウンド間では「追加のユニット・ユニットの改造・特殊兵器」等が提示され、任意の1つを取得できる。
対戦相手にも同じ条件が提示されるため、相手が何を選択するかはある程度は予測ができる。こちらの数に対抗するために相手は範囲攻撃型の「ファイヤーバジャー」か「アークライト」を選択すると予想。どちらも対空能力がないため、こちらは爆撃機の「ファントムレイ」を選択。さらにラウンド設置の2部隊もファントムレイを追加。空から相手を攻撃することにする。

予想通り相手は「アークライト」を選択。さらに追加の「アークライト」を配備。「スコーピオン」のレベルアップも行い、範囲殲滅力を強化。こちらのミサイル攻撃ユニットと前衛は壊滅するも、爆撃機に対抗できる相手ユニットは初期配置の「マークスマン」と「マスタング」のみのため、空からの攻撃に対抗しきれずこちらが勝利。
ここまで順調に勝利しているが、対戦相手へのダメージは生存したユニットのコストになるため、この時点で体力差はほとんど無い。

ラウンド4

先のラウンドは対空ユニット不足で勝利できたが、相手の「アークライト」はアップグレードで対空攻撃が可能になるため、このラウンドで対空アップグレードにより空からの攻撃は効果が弱くなると予想。地上戦主体で攻めることにする。このターンは追加の「ストームコーラー」とユニットのレベルアップを実施。

相手はラウンド間の選択で「クローラー」と「アークライト」を追加投入したが対空アップグレードは未取得、強化されたミサイル攻撃と空からの攻撃で押し切ることに成功。

ラウンド5

このラウンド間のボーナスは前衛ユニットの「ファング」4部隊を選択。4部隊のうち2部隊は相手陣地の左右に配備して側面攻撃を実施。残りの2部隊は「ストームコーラー」を守るための盾にする。
陣地内に設置されているタワー2本はそれぞれ、破壊されると9秒間全ユニットの「攻撃力-90%・防御力-50%・移動速度-80%」のデバフが発生、戦局の決定打になる。相手陣地の左右それぞれに配備した「ファング」で
タワー破壊を狙う。追加ユニットは新たに大型汎用ユニットの「フォートレス」を配備。

しかし、対戦相手も同じことを考えており、こちらの陣地左右にボーナスで獲得した軽量戦闘機「ワスプ」を配備。
こちらには対空攻撃できるユニットが「ファントムレイ」以外配備されていないため、易々とタワーを破壊される。こちらの「ファング」は相手の「マスタング」に阻まれ、タワー破壊することができず、このラウンドは敗北となった。

ラウンド6

相手の左右の「ワスプ」をどうにかする必要があるが、対空ユニットにこのターンのコストをつぎ込むと正面戦力が不足し、押し負ける可能性が高い。そこで、「フォートレス」を対空アップグレードし、左右のタワー側に配備。
「ワスプ」を排除したのち、前線を支援する作戦にする。

対戦相手は「ワスプ」と「アークライト」のアップグレードにコストを割き、ユニットは追加しなかった。
自陣右側のタワーは撃ち漏らした「ワスプ」に破壊されたが、こちらの優勢な正面戦力が同時に相手タワーを破壊。デバフ解除後に正面戦力で圧倒し、3体の「フォートレス」が残ったことで相手に大ダメージを与えることに成功。
試合終了、勝利となった。なお、ここまでで約10分程度の試合時間であった。

最後まで分からない勝負

1試合の流れを見てきたが、最終となったラウンド6で「ワスプ」のタワー破壊があと数秒早いか、反対側のタワーの破壊にも成功していれば、おそらく相手方の勝利ラウンドとなっていた。そこから試合の流れが一気に変わる可能性も十分にあった。毎回このような試合展開になるわけではないが、最後まで逆転の芽があるため、途中抜け(サレンダー)が他の対戦ゲームに比べ少なく、ゲーム序盤・中盤・終盤どの場面でも手に汗握る対戦が楽しめる。
ユニットの特性や相性を把握する必要はあるが、そこまで複雑なものではないので、何試合かすればこのゲームの醍醐味「読み合い」が楽しめるようになる。

戦略ゲームは奥が深い分、プレイ時間も長めになる傾向があるがこのゲームは短いプレイ時間で戦略ゲームの醍醐味である「読み合い」・「心理戦」が気軽に楽しめるのため、戦略ゲーム好きや・カジュアルに戦略ゲームを楽しんでみたい方には非常にお勧めできる。

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